2015年5月31日日曜日

レジュメとカバーレターの書き方

アメリカでの就職活動では、レジュメとカバーレターを要求されるケースが多い。ビジネススクールでも、1年生の1学期が始まると、就職課がレジュメの相互レビューセッションを開いたり、コミュニケーションの授業でカバーレターの効果的な書き方を教えてくれる。

レジュメとは、日本語でいう履歴書と職務経歴書をあわせて1枚の紙にまとめたようなものだ。MBAの受験プロセスでも、レジュメはエッセイを書き始める前に作成する最初の書類である。自分のスキルセットの棚卸しをしながら、ブラッシュアップしていく。カバーレターは、日本語でいう志望動機書のようなもので、"わたしはこういうスキルを持っているので、御社にとってベストな人材です"とアピールするためのものだ。

レジュメについて
以下、レジュメを作成の際の要点を箇条書きする。アメリカでの受験や就職において、レジュメは最も大事な書類なので、"どういう能力がある人物なのか"、Resumeを見るだけで浮かび上がってくるようになるレベルを目指す。Resumeは、多くの人材会社が紹介しているのでそれを参照したり、LinkedInで他人のプロフィールを見て参考にするとよい。
  • A4で1枚におさめる
  • フォントは、Times New Romanの10ptがよい
  • 雇用主と学校名はすべて大文字で記載
  • 職歴、学歴、その他に分けて記載。学校に所属していたら、学歴>職歴>その他の順。会社に所属していたら、職歴>学歴>その他の順
  • 学校や会社でのタイトル(Candidate for MBA, June 2015 / Vice President)、所属期間(例: 2008-2012 / 2013-Present / Summer 2014)、場所(Cambridge, MA / Tokyo, Japan)を記載
  • 読み手が所属している会社を知らなそうであれば、会社の事業内容を簡潔に記載
  • 過去の実績について箇条書きで書く。ただの職務歴の箇条書きにならないよう注意する。主語はいらない。
  • アクション動詞を使うと共に、同じ動詞を繰り返し使わないよう留意。アクション動詞はこちらのリストを参考にする。ちなみにこの動詞を覚えておくと、一般的な英語のライティングでも非常に有用
  • 実績には可能な限り数字をいれる。ZeroからTenまでは数字ではなく、言葉で書く(例: 7ではなくseven)
  • 賞や表彰などがあれば、必ず書くようにする(Semi-fainalistとかでもOK)
  • その他については、語学スキル、コンピュータスキルを記載。インタビューでのネタづくりにもなるので、趣味/特技などの記載も効果的。こちらで述べた通り、Visaは大きな問題になるケースがあるので、例えば、U.S. Permanent Residencyなど、就職の際に優位に働く情報がある場合はそちらも記載。
  • (上級編)複数の業界をまたがった仕事をしてきた場合には、各会社でのタイトル毎に記載するのではなく、スキルセット毎にまとめて書くと効果的な場合がある

カバーレターについて
  • まず、出願先のJob Description(職務記述書)を読み、求められる能力/人物像を把握する
  • 会社のリサーチを会社のウェブサイト、ニュース、アナリストレポート等を使って行い、会社の人に会って実際に話を聞く。当たり前に聞こえるが、良いカバーレターを書くためには重要なプロセス
  • 実際に会社の人と話したことがないと、志望度についても疑念を持たれる可能性がある。現職の従業員と話をした場合には、カバーレターで言及しても良い
  • 自分がどのように会社に貢献できるか、自分がハイライトしたいスキルセットと説得力のストーリー(過去の経験)を記載する。この会社に入ることが自分のキャリアにどう役立つかという記載がメインにならないようにする
  • ストーリーを簡潔に書く点がレジュメと異なる。カバーレターはレジュメにリンクしているので、このスキルや経験がレジュメにも書かれている必要がある。言い換えれば、カバーレターは、レジュメの経験の中からハイライトしたいものをもう少し具体的に書く位置づけになる
  • カバーレターはフォーマットがあるので、それに従う。日付、自分の名前、住所に続いて、出願先のコンタクトの名前、肩書き、部署、出願先の会社の名前、住所の順番で書く。
  • 以下は、文章の構成
    1. 最初のパラグラフは、自分が出願しているポジションとその理由を記載する
    2. メインのパートでは、会社が求めるかつ自分が強みとするスキルを3−4個取上げ、出願先の事業目的にこれらのスキルがどう貢献するか、ストーリーと共に記載する
    3. 最後の段落では、自分がその会社とポジションに興味があることを再度強調して、結びとする
      <コンサルティング>
    • Conceptual problem solving/analytical/quantitative skill
    • Persuasive communication skills and ability to influence change
    • Client relationship skills
    • Intellectual curiosity and ability to learn quickly
    • Adaptable to diverse working environment
    • Project management/prioritization

      <投資銀行>
    • Analytical/quantitative skills
    • Passion for deal-making & financial markets
    • Client relationship skills
      Strategic communication and negotiation skills
    • Resourcefulness
    • Ability to thrive under high pressure
    • Stamina, perseverance

以上が、MBA受験や就職活動で重要となるレジュメ/カバーレターの紹介だ。

卒業まであと5日!!!

P.S. シンガポールのマリーナベイサンズとマーライオン


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